或る二世経営者のホームページ ~香山廣紀 かく挑み、かく歩む。~

香山草紙 エッセイ集


  35. 目指すはオンリーワン企業

歴史上の人物で誰が好き?と問われたら、即座に『織田信長』と『坂本龍馬』と答えていた。しかし、ここに来て是非それに加えて欲しい人物が一人私の前に登場した。塩野七生さんに紹介され、最近知り合った『ユリウス・カエサル』である。
この三人は生きた時代は全く違うが共通する部分が数多くある。先ず彼らのキャパシティを計る事は出来ない。天才革命児であり、パラダイムチェンジの名人で あった。先見性に優れ、しかも女性にもよくもてた。しかし、悲しいことに三人とも暗殺されるのである。そして、歴史に"もし"はないのであるが、全ての人 に"もし"を言わせてしまう人物なのである。
カエサルは数々の革命をしかも短期間に行なっているが、中でも暦の改定は有名である。勿論天文学から作成したのであるが、当時(紀元前50年頃)に、1年 を365日と6時間と設定し作られた暦は、その後1600年以上も西洋では使用されるのである。また、様々な名言も残しているのでいくつか列挙してみよ う。
"賽は投げられた"
"来た、見た、勝った"
"ブルータス、お前もか"
"特に自らの能力に自信を持つのに慣れてきた人々の自己改革ほど難しい事はない"
"人間ならば誰にでも全てが見えるわけではない。多くの人は自分が見たいと欲することしか見ていない"
等である。特に最後の言葉などは深すぎて「うーん」と唸ってしまうだけである。
私は50を越す年齢になってそれまでとは違う考えを持つようになってきた。例えば、他人を教育することなど出来ない、と思うようになったし、人間の性格は 変えられない事に気が付き始めた。教育は出来ないが訓練を繰り返し行い、システムを創り上げる事で人間の行動を変えることが出来ることが分かりかけてき た。行動を変えることにより自ずと結果に変化が生じてくるのである。
また、多くの人は"自分が見たいと欲することしか見ない"のであるから、見たいと欲するものをよりビジュアルにすることが必要になってくるのである。しか し、厄介なことに、見たいと欲するものが人それぞれであるから、いろんな見たいと思われるであろうものを明確に指し示すことが必要になってくるのである。
その根本的な考え方が"味方を増やす戦略"による、"オンリーワン企業"の構築なのである。企業も集団も個人もこれからの世代はナンバーワンになるかオン リーワンになるかしないと生き残りは難しい。幸い当社は、数々のバイキング料理(システムも含む)を取り揃え、認識していたかいなかったかは別にして、" オンリーワン企業"に近い社風でこれまでやってきた。ナンバーワンにはなれそうもない当社は、これからも"オンリーワン企業"を目指すしか道はないのであ る。これからももっともっと沢山のメニューを増やしていくつもりだ。巡り会った縁を大切にして、健康体で少しでも長く生き続けるために。
"我々の進むべき道はない。進んだ後に道が出来るのである"『ユリウス・カエサル』