或る二世経営者のホームページ ~香山廣紀 かく挑み、かく歩む。~

或る二世経営者の挑戦


第三部 ~すべてはお客様のために~


第二章 健康考察

日本が世界一の長寿国になって久しいが、それと並行して健康への関心も益々増えてきた。『健康』と名がつけば商品はそこそこ売れるような感がある。健康食 品、健康器具、スポーツジム、またここ数年長者番付で常にトップの地位にある社長が製造販売している『スリムドカン』というダイエット食品が売れるのも、 ある意味健康産業である。一方ではそれらに類似したまがい物の商品が、世の中を混乱させている社会現象にも困ったものである。健康食品とかダイエット食品 の部類はどうもマルチ的でねずみ講の匂いがして、素直に納得できないのは私だけであろうか。
もう10数年前になるが私は胃潰瘍に悩まされ続けていた。(第一部第二章胃潰瘍は友達参照)半ば癌かもしれないと覚悟を決めた時もあった。腹をくくって病 院に行き苦しみながら胃カメラを飲み、『胃潰瘍だ』と言われて半面安心したり、またかと情けなく思ったりしたものである。ある夏の日曜日の早朝のことだっ た。私は胸が苦しくなりもどしそうになったので、階段を降りてトイレに向かおうとした・・・処までは記憶にあったのだが、次に気がついた時は救急車の中に いたのである。何故自分が救急車で運ばれているのか全くわからなかった。私はトイレまで辿り着くことが出来ずに、洗面所の床に大量に吐血し、気を失って倒 れていたのだそうだ。それを妻が見つけ救急車を呼んだのである。その後3週間程入院した。絶食をしながら薬と自然治癒力で治すという方法をとった。絶食中 は食べ物の夢をよく見たものである。吐血の量が極めて大量だったので800cc程輸血をした。その頃エイズとか肝炎などの輸血による感染が社会問題になっ ていたので、妻はそれを殊のほか口やかましく主治医に注文したそうである。それを機会に私はタバコを止めた。その1年前粟倉常務(第二部第二章常務の死参 照)がクモ膜下出血で亡くなったこともあり、部長以上の人間ドック検診を義務付けた。そのおかげで現在カーペンターズ兵庫の専務の丸山君は早期に胃がんが 発見でき、手術も成功し今は元気でその席を全うしてくれている。4~5年前に私はピロリ菌(今の医学の常識であるが、胃潰瘍の7~8割の原因はピロリ菌に よるものである)を退治し、今は胃潰瘍からは完全に開放されている。
私はこの後20年は生きたいと思っている。勿論健康体で。《まあそう言いなさんな、人間寿命というものがあり、それには逆らえないのだから》と云うサムシ ンググレイト、神の声が聞こえてきそうである。貴方の寿命を教えてあげると言われても、私はノーというタイプである。私は与えられた、決まっている命を行 き切ろうと思っている。それは自分が生きた証を残すためでもあるが、出来得れば誰かのために何かを残したいと願っている。そしてそれが出来るだけ多くの人 のためになれば、更に良しと思っている。
私は62歳で今の職務をすべて誰かに譲るつもりである。そして念願の私塾を創設し、美術館も建てる。予期せぬ事態が発生したおかげで2~3年計画がずれ込 んでしまったが、私は30歳の時に掲げた目標に向かって、これからも前進する。妻に無責任と言われようが、私は私なのだから、私の人生を歩まさせて欲し い。年間200日はセカンドワーク、つまり経営コンサルタントとして世の中のために役立ちたいと思っている。残りの160日は自分の趣味に生きたいと思っ ている。
最近ペット検診を受けた。《決められた命》だが精一杯生きるのもまた神の思し召しである。私が思う最高の《死に方》或いは《生き方》は、ゴルフに行った 夜、今日は疲れたから早く休むわ、と言ってベットに入る。明くる朝起きてこないので家人が様子を見に行ってみると、安らかに息を引き取っていた。それも風 薫る5月。人間も企業も、いずれは滅びる。願わくは健康体で滅びたいものである。

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